幼稚園から帰って来た娘が…

何故か、アマアマちゃんになってしまっていた。
理由を聞くと……。

『あたちのパパとママなのに、おねーちゃん(従妹の事)のパパとママに
なっちゃった』
と言って、泣き出したのである。
幼心に『おねーちゃんはパパもママも居なくてお泊りしてるから可哀相』と
相手を思い遣っていたのだ。
娘の従妹(5歳)には出来ない気遣いを僅か3歳の娘がしていたのかと思うと、
不憫でならない。と同時に、そう思わせてしまった自分達にも腹立たしかった。
そして、何よりも。
娘をそんな状況に追い込んだ義姉夫婦が憎く思ってしまう。
然も。
挨拶も何も無く、義両親の家に入って来るって『？』の世界だ。
義姉にとっては、実家かも知れないが、義兄にとっては義実家なのだ。
『こんにちは、娘を預かって下さってありがとうございました』
位の挨拶はあって然るべきであるはずなのに。
終始無言。
彼等に常識を求めるのは無理だと改めて思い知らされた二日間であった。
その一番の犠牲者が…私だと思っていたのだが、実は違っていて。
娘が、一番の犠牲者だったのだと知った娘の一言だった。